将来を考える夏

 入社、配属されて間もないにも関わらず、公務員試験(自衛隊一般幹部候補生)の勉強を始めました。自衛隊一般幹部候補生の試験では、理系科目(微分積分線形代数、物理など)や大学基礎レベルの文系科目(英語、地理、歴史など)が幅広く出題されます。ところが私は高専時代あまり勉強しなかったせいで理系科目も本質が理解できておらず、文系科目に至っては基礎知識すらない状態でした。そこで、書店で様々な入門書を買って一から勉強をしていきました。勉強は仕事終わって深夜まで勉強し、丁度オリンピックがあった時期なので深夜のオリンピック中継をBGMに勉強したり、高松市商店街のファミレスで勉強したりしたことを覚えています。

 仕事の方は夏の暑い現場や設計部署を行き来しながら、なんとかがんばっていました。そんな中、8月に建造中の護衛艦「ふゆづき」の進水式があり、船台横で警備を担当して間近で美しい「ふゆづき」が進水する姿に感動して、より一層、この世界を極めたいと決意しました。