退職交渉

退職の手続きの流れを確認して、あとは上司に退職の相談をするだけになりました。当時の私の状況ですが直属の上司がいて、さらに、その上司としてグループ長がいるという状況でした。

退職を切り出すタイミングとしては、12月に入学手続きをして大学への入学が確定したので12月中に退職の相談をするつもりでいました。さらに、大学への入学準備に1、2か月程時間が欲しかったのもこのタイミングにした理由です。また、就業規則では例えば、「退職前1か月前までに申し出ること」などと定められていることが多いのでよく確認しておくべきです。

本来なら直属の上司を別室に呼び出してそこで退職を切り出すべきですが、直属の上司は高齢かつ体調不良気味で会社にいる時間が少なく、グループ長と二人きりになったタイミングでグループ長に退職の意思を伝えることにしました。グループ長は体育会系で私にとって怖いタイプであったこともあり、当時の私には別室に呼び出す勇気がなく、二人きりになったタイミングでさらっと伝えたいという臆病な気持ちのため、なかなか、そのようなタイミングを掴むことができませんでした。そんな中、12月下旬の木曜日に残業で事務所に残っているのがグループ長と私だけという状況になったので、ここで言わないともうチャンスがないと思ってグループ長の帰り際に声を掛けました。

そして、「大学進学を目指していたこと」、「大学編入試験に合格したこと」、「4月の大学入学までに退職したいこと」を伝えました。

すると、「仮面(浪人)してたってことか?」、「代わりの人をお前が用意するんか?」、「詐欺じゃないか」などとかなり怒られました。

確かに会社にとっては学校推薦で採用して教育して、まだ一人前として成果を出しているわけではないのに、勝手な理由ですぐ辞められたらたまったものではありません。高専時代の私のいい加減な進路選択の結果なので甘んじて受け止めました。

さらに、グループ長は怒った様子で「明日部長に話する」と言って帰っていきました。部長は厳格なタイプなので、明日また呼び出されて今日よりもさらに怒られると思いました。

その日の夜は翌日出社したときに何が起こるのか、会社を敵に回してしまいどうなるのかと思い、恐怖でほとんど眠れませんでした。色々考え不安に苛まれながら翌日になり、思い足取りで出社しました。

しかし、その日は心配していたことは何も起こらずいつもの一日が普通に過ぎていきました。